あらすじ

「海外は嫌だ」と、両親の海外転勤に一緒に行く事を拒否した主人公は、
一人暮らしに反対の両親の意見で、従妹の家で暮らすこととなった。

「従妹……、悠里ちゃんか。あれからもう十数年も経っているのか」

毎日のように、泥だらけになり日が暮れるまで遊んでいた幸せな日々を思い出し
主人公は懐かしさと、美しく成長したであろう少女を想像し、期待に胸をふくらませる。


数日後、引っ越し当日。
昔なじみとの甘く(?)楽しい生活を夢見ながら上機嫌で荷物の搬入をする主人公を
出迎えたのは、思い出に残る、春の陽射しのように明るく柔らかく微笑んでいた憧れの
従妹ではなく、表情に陰鬱な影を落とし、不安げに微笑む少女だった。
悠里は告げる。

「明日から同じ学校だけれど……私達の関係は秘密にしておいてね」
「……学校の中で会っても、私に話しかけない方がいいかも」
「じゃないと……貴方まで皆からいじめられてしまうかもしれないから……」


主人公は、数年ぶりに会った従姉妹の表情に影が落ちていた理由を、
今はっきりと理解したのだった……。